MoriMorikun’s blog

逮捕された時の話を書いています。

④取調べスタート〜

さあいよいよ。

初めて被疑者として取調べが開始されます。

実は私被害者としては告訴状を二度、被害届を三度出したことがあり、どのように進んでいくかは何となく想像はついていました。

 

「じゃあ弁録とっていくから。言いたく無いことは言わなくていいよ。」

 

弁解録取書の作成が始まります。

 

そう。「逮捕したからには、被疑者にしっかり言い分言わせてますよ。」という儀式です笑

法律である刑訴第230-1の規定により実施される弁解録取書の作成です。

この録取書は「事実を認めるか否か」が中心になりますので、いきなり認否の核心に触れることになります。

よくテレビで「間違いない」や「否認している」といった内容が出るのはこの部分です。

 

ここで狂ったような事を言ったり、社会を敵に回すような事を言うと,警察も面白がって社会部の記者にその部分を切り取って情報を渡しますから注意が必要です。

そうです。警察とは揉めても、社会まで敵に回す必要は何人(なんぴと)にも得策ではありません。

ふざけた態度の刑事が多いのも事実ですが、ここだけは我慢してください。

 

私の場合ですが、被害申告した方が居ますので軽く触れる程度にしますが、「行為を行ったことは事実だが、結果として被害申告の方に金銭等財物の損害はなく、被害を与えていない。」という内容で供述しました。一部否認というパターンです。

一番厄介でしょうね。法律の構成要件の確認が再度必要であることや、立証方法がここで決まるわけですから。

 

さっとこの長所には署名と指印を押しました。

そうです。「車で逮捕してくれたから」です。

私の筋はここで通した事になります。

厳密にはこの弁録は「調書」ではないですが,警察が欲しい書面に箔をつけてやったわけですからね。笑

 

ここからは書面が変わり「身上経歴調書」の作成に変わります。

ここでは黙秘権の告知はありません。なくても違法ではありません。

ただ癖なのかアオタKは言ってました。言わないよりはマシですからね。

 

ここからはいわゆる「自己紹介」が始まります。

どこで生まれて親の名前はああでこうでと。

幼稚園、小学校、中学校、高校、転校したらその理由など。

職歴もそうです。警察は社会保険の加入歴を持っている可能性がありますので、隠す必要はありません。

 

面白いのは"普段私は自分のことを「ぼく」といいます。"みたいな項目もありました。

何に使うねんこの書類と思うでしょ?

この書面が公判で書証として使われることはまずありません。

 

しかし厄介なのが、勾留請求の際、「こいつはこんな狂った生活をしているから勾留しなければならない」との裏付けに使われる可能性は大いにあります。

なので、特に「酒・タバコ・ギャンブル・異性との付き合い・暴力団関係」の点については不用意に喋らない事をお勧めします。

ただこの段階で、「私は異性も好きですし、同性との性交渉もとても好きです」とでも言っておけば、雑居房から独居房に入れてもらえる可能性が高くなると聞いた事があります。真偽は知りません笑

 

話を戻しますが、

私の場合、経済犯で「飲みにもいくし、酒も好きだし、ギャンブルも」なんておちょくったように答えると、犯人像含めてとんでもない話にされかねません。

気をつけて供述し、少しでも悪人の如く色付けした内容になっている場合は訂正を求め、なされるまで署名と指印は拒否してください。

あまりに続くようなら「録音・録画がない取調べでは一切話せない」と申し立てて下さい。

 

聞かれる内容は、

①本籍、住居、職業、氏名、生年月日、年齢及び出生地
②旧氏名、変名、偽名、通称及びあだ名
③位記、勲章、褒賞、記章、恩給及び年金の有無
④前科の有無
⑤刑の執行停止、仮出獄、仮出所、恩赦による刑の減免又は刑の消滅の有無
起訴猶予又は微罪処分の有無
⑦保護処分を受けたことの有無
⑧現に他の警察署その他の捜査機関において捜査中の事件の有無
⑨現に裁判所に係属中の事件の有無
⑩学歴、経歴、資産、家族、生活状態及び交友関係
⑪被害者との親族又は同居関係の有無
⑫犯罪の年月日時、場所、方法、動機又は原因並びに犯行の状況、被害の状況及び犯行後の行動
⑬盗品等に関する罪の被疑者については、本犯と親族又は同居の関係の有無
⑭犯行後、国外にいた場合には、その始期及び終期
⑮未成年者、成年被後見人又は被保佐人であるときは、その法定代理人又は保佐人の有無

以上です。

 

これをストーリー形式で書いていきます。

現行犯人でなければ、事前に住民票のある自治体に身上照会、出入国在留管理庁に出入国の記録照会をしていますので、隠した所で無意味です。

銀行・金融系もすぐ照会され、前科前歴も照会済み、指紋等も照会済みで逮捕されます。

従って隠す意味のない話でもあるので、さっさと言うか、全部黙るのがスマートでスムーズでしょう。

 

この身上調書。意外と時間がかかります。

聞いた事を刑事がワードに入力しますので、まあまあ間が開くんです。1分とか2分とか。。。

暇で暇で。。。

 

学校名でも「〇〇県立〇〇高等学校普通科進学コース」まで書きます。覚えていない場合は覚えているところまで書かれます。

恐らく外国人以外で忘れてることが多いのは本籍ではないでしょうか。

 

聴取が終わり書面を印刷して、出てきた内容を読み聞かせてもらう事になります。

誤字脱字が数箇所なら追記訂正で終わることもありますし、段落の付け方を間違えている時は全部刷り直す時もあります。

この程度はどうでも良いので、彼らの好きにさせてやりました。

 

これが終わると午前の手続きは終わりです。

初日はほぼコンビニのおにぎりやサンドイッチ、希望すれば弁当程度までは買ってきてくれます。

金は警察の金です。予算700円くらいだったはずです。極力弁当で温かい物をねだって下さい。

留置に行くとわかりますが、愛知県警。場所にもよるんでしょうけど弁当全部冷たいです。。。。

汁物も一切出ませんので。

 

喉通らなくても無理して食べて下さいね。最低でも2日or12日or22日食べられませんので。

 

午後イチは写真撮影と指紋、初めての供述調書に入っていきます。

 

ご覧いただきありがとうございました。